トールペイントでは、決められた絵柄の下書きがあって、主に色をつけるテクニックを学ぶのですが、ポーセラーツの場合は白紙の上に何を描くかを自分で考えなければなりません。このことは、ポーセラーツの面白さ、楽しさでもある反面、次は何にしようかと、題材に悩む人も多いのは確かです。
他の生徒さんの作品や、食器売り場で見て気に入ったもの、本などで見た食器の中から、自分でも作ってみたい様なものを見つけて真似てみるのもいいでしょうし、食器とはまったく別の物からデザインを取り入れてみるのもいいでしょう。
又、このように、デザインに行き詰まりを感じたら、デザインファイルを活用してみてはいかがでしょうか。デザインファイルには、素敵なデザインの作品が沢山あり、その作品に使用してある白磁や、転写紙は、教材番号まで表示してありますから、そのものズバリ物真似もできますし、ちょっとアレンジしてみるという方法もあります。
デザインファイルは、ポーセラーツ倶楽部会員から、今後も公募によって採用され、発表されるようですから、楽しみですね。
施釉して本焼きしたあと、温度が徐々に下がるときに、素地の成分(性質)により、
収縮の大きさ、早さなどが異なります。この性質に近い釉薬を施さないと冷めていく途中でひび割れが生じやすくなるため、素地に近い収縮率の釉薬を使用する必要があるのです。
又、量産時には釉の溶解温度が高い方が絵付け後の焼成時に他の製品とくっついても影響がないなど製造上のメリットもあるようです。
私たちが使う白磁や転写紙などは、趣味の人たちのために作られたものではなく、一般の工業製品の一部を趣味用に転用しているわけですから、少量に使うには不便なこともあるのはやむを得ないことなのです。
たくさんの白磁を見ているうちに、経験によってある程度は見た目で判るようにはなりますが、正確なところは、工業的にエックス線分析などで材料を調べる以外には知る方法はないと思います。色、触感、重さ、などで、ポーセリン系(古くからあるお茶碗などに代表されるもの)と、軽くて薄くて透き通るような透明感のある乳白色が魅力のボーンチャイナ系との区別はつくようになるはずです。
この、中間どころが難しいわけですが、厳密に言うと、メーカー毎にまちまちの名称を付けて、近似種の物を作っていますから、プロでもなかなか見分けにくいのではないでしょうか。たとえばニューボーン、マグナチャイナ、サンゴーマグナなど、それぞれメーカーが独自につけた商品名です。
磁器についてのページで図解で説明していますが、釉薬の溶解する温度は、種類によって異なります。低い温度で溶ける釉薬が施してある場合は、転写紙や上絵の具が釉薬の下に沈んでしまうので、表面を釉薬(ガラス質)が覆うためにツルツルに仕上がります。これに対し高温で溶解する釉薬が施してある場合は、釉薬がほとんど溶けない状態のまま転写紙もしくは上絵の具が溶け、釉薬の表面にくっついている状態になる訳です。従って釉薬の溶解温度の低いボーンチャイナ系のものは、きれいに入るが、溶解温度の高い釉薬であるポーセリンなどはツルツルにならないと言うわけです。この点について詳しいことは本文(磁器について)の項を読んでみてください。
デザインがなかなか思い浮かばないのですが
いろいろな白磁の種類の見分け方は?
磁器により、ツルツルに仕上がる場合と
転写紙や絵の具がざらついているような場合があるのですが
なぜ、ポーセリンに低い温度で溶ける釉薬を施さないのですか?
このページでは、私の教室でよくある質問を例として取り上げ、
回答例を掲載してみました。
先生によっては、技法や考え方が異なる場合もあるため
私の回答については一例として参考にしていただければと思います
始めてからぶつかる壁、疑問や失敗で
悩んでいる方のために
入門後編
白無地転写紙で絵を描くとき、
描いてから貼ると聞いたのですが
ポーセラーツ創生期のころに養成講座で技術を習得した方の中にはあらかじめ描いてから貼ると指導された方もいるそうです。その教えを受けた先生は今でもそのように教えていらっしゃるかもしれません。
セラミックペンシルに限ってはその方法も不可能ではありませんが、転写紙に何らかの色をつけてから貼るのは、技術的にかなり難しいですから、私の場合は貼ってから描きます。
ポーセラーツは、こうでないといけないと言う決まりがあるわけではないので、いろんな技法があっていいと思いますし、自分で新しいテクニックを産み出して発表する機会もあるくらいです。
電気炉を買おうと思うのですがMS型と
M型ではどちらがいいですか
MS型電気炉は、電子レンジくらいの大きさで、前面から出し入れする構造です。内部の高さが20cmと低いため棚板はせいぜい1〜2枚が限度です。従って大量に焼くには不利です。それと背の高い壺のような物が焼けません。しかし、100V15Aですから家庭のコンセントでなんとか使用できます。だからほとんどのご家庭で、特別な電気工事無しに使用できるのが魅力です。但し、同系列回路のコンセントで他の電気製品が同時に使えるのは合計2000W、すなわち残りは500Wが限度ですから注意が必要です。できればエアコン用のコンセントを利用するのがいいのですが、エアコン用の場合200Vのものもありますのでコンセント形状が異なる場合は必ず確認してください。又、コンセントからの距離が遠くて延長ケーブルを使用するような場合は、特にその線の太さや長さについて専門家に相談したほうが良いと思います。(危険ですし、電圧降下など性能にも影響が出る場合があります)
M型電気炉は100V27A(2700ワット)なので家庭のコンセントでは使用できません。電気工事も、単に専用回路を増設すればよい場合と、引き込み線から取り替えなければならない場合とがあります。この電気炉を使いたい場合は、電気工事店か、電力会社に尋ねて見積もりしてもらうことをおすすめします。
使い勝手は、棚板も数段使えますし、背の高い作品も焼成可能ですからインストラクターとして自分で教室を開こうと思っていらっしゃるのなら絶対おすすめです。
焼き上がり具合に関しては、比較データが乏しいので何とも言えないのですが、私が両方使った経験からは、MS型はM型に比べ早く目的温度に達し、早く冷めます。M型は通常800℃まで3〜4時間かかるのに対し、MS型では1時間あまりです。このことは、仕上がりに無影響とは思えません。私の友人はMS型ですが、M型では3時間以上かかると聞いてから温度上昇スピードの設定を遅く設定して焼成時間が4〜5時間になるようにすることで良い結果を得られるようになったと言っています。冷める方のスピードは残念ながら自然冷却なので設定は不能ですが特に問題はないようです。
又、最近では、他のメーカーのもので使い勝手のよいものがあるようです
インストラクターの資格取得は、ご自身で自由に焼成できる環境があることが条件ですので、他社製の電気炉であっても問題はありません。これらの一長一短をあなたの条件に合わせてお決めになったらいかがでしょうか
どの電気炉も周辺の温度は、直接はさわれないほど熱くなりますが10cmも離れるとさほどではありません。私の場合はちょっと古いタイプの家で縁側(廊下)にM型を置いています。掃き出しのガラス戸まで10cmしかありませんがなんら問題はありません。むしろ、500℃位に達するまで、特有の臭いがあるので換気扇が必要でしょう。雨がかからないのであれば屋外に置くのも問題は無いと思いますが、湿気があると、電気炉の外壁部分の煉瓦が吸湿するので随時空焼きをする必要が生じるものと思われます。使わないときにビニールなどを覆い被せておくといいかもしれません
キャスター付きで購入しておけば、3〜4時間の焼成中以外は、室内の任意の場所に移動することも可能です。(冷却中はコンセントは抜いてしまっても構いません)
電気炉は外に置いてもいいでしょうか
電気炉の電気代って高くないですか
それほどでもありません。通電時間が長いわけではないですから。
15AのMS型では1時間に1.5kw、通電時間が3時間として4.5Kw/hですから、1Kw/hが28円として、1回の焼成コストは126円程度です。
27AのM型の場合でも、2.7kwが3時間で8.1kw/hですから1回227円程度です。
安い深夜電力を利用できるご家庭ではM型でも80円くらいしかかかりません。いずれにしても、ある程度まとめて焼けばいいので、気になる金額ではないですよ。
他社製の電気炉はどうでしょう
ポーセラーツの電気炉は、日本ヴォーグ社がOEMでアメリカのメーカーに製造を委託している製品だと聴いていますが、同じメーカー(パラゴン)の電気炉を、チャイナペインティングの店などで扱っているのと比べてみると、ポーセラーツのものは、焼成温度、目的の温度に達するまでのスピード、目的温度に達してからそのままの温度を維持する(ねらしと言います)時間を最初に設定すれば、あとはマイコン制御で自動的に焼成が行われ終われば電源が切れるうえ、庫内温度は常にデジタルで表示されます。これに対し、パラゴンのほぼ同価格のものは、このような自動設定機能はありません。
例えば800℃のところにダイヤルを合わせ電源をオンにすると、目的の温度になった時ブザーが鳴るので時間を見てねらし時間(普通20分程度)を待ち、手動で電源を切るという動作を、半ばつきっきりで行う必要があるのだそうです。
勿論、マイコン制御の本格的なタイプもありますが、金額は2倍近くなります。
最近、日本のメーカー製で「彩火=あやか」という電気炉がでていますが、この電気炉は、100V、1450Wなので、一般家庭のコンセントで使えるにもかかわらず、炉内のサイズも大きく、30cmのプレートも入ります。このほか、完全自動のマイコン付きで、独自のプログラムも30とおり以上記憶できるうえ、加熱時も側面があまり熱くならない、スイッチを入れると焼成が終わるまでドアにロックがかかるなどの安全性への配慮もあり、なかなか好評のようです。
ちなみに、インストラクターの資格を取る上で電気炉が自分で自由に使用できる環境にあることは条件付けられていますが、必ずしも、ヴォーグ社の製品を購入する必要はありません。
私は、興味のあることは、怖がらずに何でもトライしてみています。
本来ガラスにはガラス専用の転写紙があるようですが、それは低温で溶けやすい素材を使ってあるというだけであって、ガラスが割れるとかとは関係ありません。
ポーセラーツの転写紙でも温度が低い場合少し表面がざらつくような感じはありますがなんとか使えそうです。
ガラスは600℃を越えるあたりから軟化しますので、焼成温度が高すぎると割れるより溶けて変形してしまうおそれがあります。
以前、山崎パンの景品の白いお皿を800℃で焼いたら、棚板にベッタリと張り付いておせんべいになってしまいました。(*^^)v
それはそれでコルクボードに貼って、まな板として使用していますが。ちなみに転写紙はきれいに入っています。
焼成温度が低すぎると、たぶん転写紙がガラスにうまくとけこんだように入ってくれないと思いますが、割れる心配はあまりしなくていいと思います。なぜならガラスは温度が高いほど柔らかくなるわけですから。
急激に冷やすともちろん割れるでしょうから、充分温度が下がるまでふたを開けないことが大切でしょうね。
万一割れるとしても、温度が下がっていくときに、ピシッと亀裂が入るような割れ方ですからそれほど神経質に恐がることはないでしょう。
破裂して、コッパみじんというわけではないですからね。
薄いガラスの高級品はガラスそのものの純度が高いので割れにくいと思いますが、素材に適した焼成温度と、ガラスの厚みは関係ないようで、薄くても680℃でいい場合や、厚くても650℃で変形してしまう場合などがあります。
大切なグラスには避けた方が賢明かと思いますが、600℃くらいで焼いてみて、転写紙の入りが悪ければ徐々に上げて焼くという風にすればどうでしょうか。
ガラスに焼成できるの?
ガーデンの転写紙(G209)がうまく焼成できない
マイセン風の柄で大人気の転写紙ですが、この件については以前、手作りタウンの掲示板でも多くの方の投稿がありました。
古いせいか、多色刷りのせいか、原因は不明ですが、焼成失敗の可能性が高いことは否めません。どうしてもこの柄が使いたい人のために注意事項をまとめていますのでご覧下さい。
最近では、この転写紙には使用上の注意書きを添付していただいているようです。
ガーデンの転写紙について詳しいことはこちら
彩火についてはこちらで扱っています
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